この記事の執筆者
フォーゲル綜合法律事務所
共同代表弁護士
嵩原 安三郎
たけはら やすさぶろう
退職・労働問題を中心に、企業と個人の双方における法的問題解決に従事。
退職代行分野において日本有数の実績を持つ。
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弁護士の嵩原安三郎です。辞めると決めたあと、多くの方が次に考えるのが有給休暇のことです。相談では、こう聞かれます。
「有給が20日残っているんですけど、辞める前に全部使ってもいいんでしょうか。」
使えます。退職前の有給消化は、残っている日数を全部使ってかまいません。会社がふだん使える「時季変更権」という手段も、退職前の有給休暇には使えないからです。
ただ、ここで損をする人がいます。言い出せずに有給を残したまま辞める人と、最終出勤日の決め方を間違えて日数が足りなくなる人です。ここでは、全部使える理由、最終出勤日と退職日の決め方、断られたときの動き方を順に書きます。
有給消化は退職前に全部使える|時季変更権は使えません
有給休暇は、働く人が「この日に休みます」と指定すれば取れる休みです。会社は、指定された日に与えなければなりません(労働基準法39条5項)。
会社の承認は要りません。申請書の承認欄は許可ではなく、「見ました」という印にすぎない、と私は動画で話しました。辞める前の有給休暇も、この点はまったく同じです。
【退職代行 弁護士】「有給休暇」について会社がよく言う嘘!11選!!: 弁護士タケハラ退職代行ちゃんねる
時季変更権は「別の日にずらす」権利。ずらす先がない
会社にも一つだけ手段があります。休まれると仕事が回らないときに、有給休暇を別の日にずらしてもらう権利です。これを時季変更権といいます(労働基準法39条5項ただし書)。
ただ、ずらせるのは別の出勤日だけです。退職日より後には、もう出勤日がありません。だから、辞める前の有給休暇はずらしようがないのです。
厚生労働省も、残りの有給を全部使い切って退職したいと申し出られたら、会社は時季変更権を使えず、認めるほかない、と解説しています。
年次有給休暇|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件: 厚生労働省
「人手が足りない」も、断る理由にならない
小さな会社ほど、こう言われがちです。
「うちは人が足りないから、有給は無理だよ。」
時季変更権が認められるのは、もともと限られた場面です。決算や確定申告の前のように、特定の時期だけ極端に忙しい職場で、その時期をずらしてもらう。そういう権利です。
年中忙しい、年中人が足りないという会社では、ずらす先の時期がありません。私は動画で、退職の例も出してこう話しました。
「20日後に退職します。ですから20日間、有給を全部使います。」
これに対して、時季変更権は使えません。退職した後の日に、有給休暇を移すことはできないからです。
【退職代行 弁護士】第2弾!「有給休暇」についての会社の嘘!追加の8選+2つ!: 弁護士タケハラ退職代行ちゃんねる
- 休む日は働く人が指定する。会社の承認は要らない(労働基準法39条5項)
- 時季変更権は「別の日にずらす」権利。退職日より後にはずらせない
- 残っている有給は、退職日までに全部使ってよい
- 「人手が足りない」「忙しい」は断る理由にならない
退職前の有給消化と最終出勤日の決め方|残りの日数から逆算する
有給消化で一番つまずくのは、法律ではなく日付の数え方です。最終出勤日と退職日が、同じ日だと思っている方も少なくありません。
「最終出勤日って、退職日と同じ日じゃないんですか?」
相談でも、よくこう聞かれます。最終出勤日は、最後に職場に行く日です。退職日は、雇用が終わる日です。有給消化をするなら、この二つの間に有給休暇の日が入ります。
まず、自分の有給が何日あるか確かめる
有給休暇は、6か月続けて働き、決められた出勤日の8割以上に出ていれば付きます(労働基準法39条1項)。週の出勤日が少ないパートやアルバイトの人も、日数は減りますが付きます(労働基準法施行規則24条の3)。
| 週の出勤日数 | 6か月 | 1年6か月 | 2年6か月 | 3年6か月 | 4年6か月 | 5年6か月 | 6年6か月以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 週5日以上(または週30時間以上) | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
| 週4日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
| 週3日 | 5日 | 6日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 |
| 週2日 | 3日 | 4日 | 4日 | 5日 | 6日 | 6日 | 7日 |
| 週1日 | 1日 | 2日 | 2日 | 2日 | 3日 | 3日 | 3日 |
出典: 労働基準法39条1項〜3項、労働基準法施行規則24条の3(e-Gov法令検索。末尾の参考資料にリンク)。週4日以下は週30時間未満の人の日数。
使わなかった分は翌年に繰り越せます。時効は2年です(労働基準法115条)。毎年20日もらう人が1日も使っていなければ、最大で40日が手元に残ります。
残りの日数は、給与明細や勤怠の画面に出ていることが多いです。見当たらなければ、人事や総務に「残りの年次有給休暇の日数を教えてください」とだけ聞けば足ります。
最終出勤日の翌日から、出勤日を数えて有給を充てる
手順は3つです。残りの日数を確かめる。最終出勤日を決める。その翌日から、本来出勤するはずの日を一日ずつ数えて有給を充て、充て終わった日を退職日にする。これだけです。
週5日勤務で土日休みの人なら、次のようになります。
| 残っている有給 | 休みに入ってから退職日まで | 金曜日を最終出勤日にしたときの退職日 | 退職を伝える時期の目安 |
|---|---|---|---|
| 5日 | 1週間 | 翌週の金曜日 | 最終出勤日の1週間以上前(退職日の2週間前まで) |
| 10日 | 2週間 | 2週間後の金曜日 | 遅くとも最終出勤日。引継ぎがあればその分前に |
| 20日 | 4週間(約1か月) | 4週間後の金曜日 | 引継ぎの日数を見て、早めに |
| 40日 | 8週間(約2か月) | 8週間後の金曜日 | 引継ぎの日数を見て、早めに |
週5日勤務・土日休み・間に祝日がない場合の例。祝日や会社の休日があれば、その分だけ退職日は後ろにずれる。退職日まで2週間を空ける考え方は民法627条1項による。
数えるときに間違えやすいのが、休日の扱いです。土日や祝日など、もともと休みの日には有給休暇は充てられません。休みの日に休むのでは、有給を使う意味がないからです。シフト制の人は、公休日を先に決めてから、残りの出勤日に有給を充てます。
40日あれば、約2か月は出勤せずに過ごせる
有給が40日たまっている方も、実際にいます。私は動画で、40日あれば2か月休めます、それが有給休暇です、と話しました。
辞めると申し入れてから雇用が終わるまでは、2週間です(民法627条1項)。ただ、これは最短の話です。有給が多いなら、退職日を2か月先にして、全部を使ってから辞めてかまいません。
長く休むと伝えると、こんな返事が来ることもあります。
「そんなに続けて休むなんて、もってのほかだ。」
有給休暇を続けて取ってはいけない、という法律はありません。もともと、まとめて休んで疲れを取るための休みです。有給が多い人ほど、早めに伝えるほうが話はこじれにくくなります。引継ぎをしてから休みに入りたいなら、その日数も足して逆算してください。
- 残りの有給の日数を、給与明細や勤怠の画面で確かめる
- 最終出勤日の翌日から、出勤日を数えて有給を充てる
- 土日・祝日・公休日には有給を充てない
- 充て終わった日を退職日にする

嵩原 安三郎
ただ、会社が決められるのは協定に書いた日だけです。退職を前に「残りは全部会社が決める」と言われても、それは通りません。自分の分を数えるときは、協定で決まった日を先に除いてください。
退職時の有給消化を拒否されたら|伝え方と、その後の動き方
理屈の上では、退職前の有給消化は断れません。それでも実際には、こう言われることがあります。
「辞める人間に有給を使わせる義理はない。」
ここで黙ってしまう方を見ると、私は悔しくなります。言い返す必要はありません。日付と日数を、もう一度静かに伝えればいいのです。
お伺いではなく、日付と日数を伝える
有給消化を伝えるときは、言い方で損をしないでください。
❌「辞める前に有給を消化したいのですが、使ってもいいでしょうか。」
✅「最終出勤日は○月○日、退職日は○月○日とします。その間の出勤日○日に、年次有給休暇を充てます。」
変えたのは、許可を求める形をやめたことです。「いいでしょうか」と聞けば、「だめだ」と答える余地を会社に渡します。日付と日数だけなら、会社が返せる答えは「分かった」しかありません。メールやLINEなど、送った日が残る形で伝えておくと、あとで食い違いが起きにくくなります。
「引継ぎが終わるまで休むな」と言われたら
引継ぎを持ち出す会社も多いです。
「引継ぎもしないで休むなんて、許されると思っているのか。」
ただ、引継ぎは後任に一から仕事を教えることではありません。自分が抱えている仕事と、ほかの人が知らない手続きをメモにまとめて渡せば、最低限の引継ぎになります。
就業規則に「辞める前は引継ぎを優先」と書いてあっても、有給休暇を取らせない理由にはなりません。私は動画でもそう話しました。休みに入る前にメモを渡しておけば、引継ぎを盾に休みを止める話ではなくなります。
「退職日を1か月延ばしてくれないか。」
引継ぎのために、こう頼まれることもあります。厚生労働省の解説は、この打診に応じるかどうかは働く人に委ねられている、としています。応じてもいいし、断ってもかまいません。
自分で話すなら、静かに、ゆっくり
どうしても自分で上司や社長と話すなら、私が動画で勧めたのは、いつもより声を落としてゆっくり話すことです。大声を出す相手ほど、こちらが静かだと調子が狂います。
「社長、有給休暇を取らせてください。」
それでも話にならなければ、こう言って席を立ってかまいません。
「私が正しいのかどうか、労基署に相談してみます。」
【退職代行 弁護士】タケハラ直伝!すぐに使える有給休暇交渉術: 弁護士タケハラ退職代行ちゃんねる
有給休暇を与えないことは、労働基準法39条の違反です。6か月以下の拘禁刑か30万円以下の罰金という罰則もあります(労働基準法119条)。労働基準監督署に相談すれば、会社に指導が入ることもあります。
ただ、労基署は会社に代わって退職日を決めてはくれません。会社と直接話すこと自体がつらいなら、話す役を代理人に任せる方法もあります。会社が有給消化を断ってきたときの言い分と答え方は、別の記事にまとめました。
退職代行の有給消化、会社に断られたら?退職金はどうなる?: 退職代行コラム
- 最終出勤日・退職日・有給の日数を、日付で伝える
- メールやLINEなど、送った日が残る形で伝える
- 引継ぎはメモにまとめて、休みに入る前に渡す
- 退職日を延ばす打診に応じるかは、自分で決めてよい
- それでも断られたら、労基署や弁護士に相談する

嵩原 安三郎
ただ、有給休暇は退職日を過ぎると消えます。後から取り戻すことはできません。迷っている間にも、最終出勤日は近づきます。自分で言えないなら、言う役を人に任せてもいい場面です。
有給消化中の給料と、使い切れなかった有給
有給消化の相談で、最後に出てくるのがお金の話です。休んでいる間の給料と、使い切れなかった分の行き先です。
有給消化中も給料は出る
有給休暇の日にも、給料は払われます。払い方は就業規則で決まり、いつもの賃金、平均賃金、健康保険の標準報酬月額の30分の1のどれかです(労働基準法39条9項)。
「有給を取った月は、なんだか給料が少ない気がする。」
動画でも取り上げた声です。多くの会社は、出勤した日と同じ額を払っています。ただ、平均賃金で計算する会社では、いつもの日給より少し低くなることがあります。私は動画で、日給1万円の人が10日休むと3万5000円ほど減る計算もある、と話しました。休む権利なのに罰金のようで、正直、残念な仕組みだと思っています。この計算方法をなくす法改正が議論されていることにも、動画で触れました。ただ、まだ決まった話ではないので、ここでは今の条文で書いています。
【退職代行 弁護士】【神改正】有給取ると給料減るの、違法になります。2026年、ブラック企業は終わります。: 弁護士タケハラ退職代行ちゃんねる
一方で、有給休暇を取ったことを理由に、給料を減らしたり不利に扱ったりしてはいけない、と法律に書かれています(労働基準法附則136条)。有給を使ったことで評価や手当が下がる扱いがあれば、その根拠を会社に確かめてください。
使い切れなかった有給は、退職日に消える
有給休暇は、退職日で権利がなくなります。厚生労働省の解説も、退職日をもって有給休暇の権利は消える、としています。
「使えなかった分は、買い取ってもらえますよね。」
こう期待される方もいます。ただ、退職するときの買い取りに応じるかどうかは会社の判断です。法律で決まった義務ではありません。だから私は、買い取りを当てにせず、退職日までに使い切る形で日付を組むことを勧めています。
- 就業規則で、有給の日の賃金をどう計算するか
- 有給を理由に、手当を外す扱いがないか(労働基準法附則136条)
- 使い切れない分は退職日に消える。買い取りは会社の判断

嵩原 安三郎
相談で一番残念なのは、辞めた後で「40日も残っていた」と気づくケースです。買い取りを求める法律上の根拠は、原則としてありません。日数を確かめるのは、退職を伝える前にしてください。
有給消化をして退職したいとき|フォーゲルに頼めること
ここまで読んで、会社と話すのは無理だと感じた方もいると思います。辞めると伝えるだけで手が震える、という声も聞きます。
先に、当事務所でできないことを書いておきます。有給休暇の買い取りの交渉は行っていません。出張を伴うご依頼や裁判などの手続きは、プランの料金には含まれず、別途ご相談になります。ただし、円満退職あんしんプラスなら、退職を理由とした損害賠償の裁判には追加料金なしで弁護士が対応します(交通費などの実費は別途)。
そのうえで、円満退職スタンダード以上のプランでは、弁護士が代理人として、有給休暇の取得を伴う退職を追加費用なしで会社と交渉します。最終出勤日と退職日の組み方も、残りの日数をうかがってから一緒に決めます。
ライトプランは、退職の意思とご希望を会社に伝えるプランです。会社が有給消化を断ってきたときに、交渉まで任せたいなら、スタンダード以上が合います。
- ライトプラン 22,000円
退職の意思とご希望を会社に伝え、退職通知書を送ります。会社からの連絡には60日間対応します。引継ぎなどの連絡はご自身で行います。 - 円満退職スタンダード 25,000円
正社員・アルバイト向け。弁護士が代理人として受任を伝え、有給休暇の取得や残業代の請求を伴う退職も、追加費用なしで交渉します。 - 円満退職あんしんプラス 55,000円
スタンダードの内容に加え、給与の請求、退職金の請求、損害賠償請求への対応(訴訟対応を含む)まで行います。 - 公務員退職あんしんプラス 55,000円
公務員・みなし公務員・自衛隊員向け。公務員・自衛隊員の退職代理は、法律上、弁護士にしかできません。 - 業務委託解消スタンダード 55,000円
業務委託・個人事業主向け。業務委託契約の解消を弁護士が代理で交渉します。報酬請求への対応は含みません。 - 業務委託解消あんしんプラス 110,000円
業務委託解消スタンダードの内容に加え、損害賠償請求への対応や借入金の返済交渉まで行います。報酬請求への対応は含みません。 - 傷病手当サポート 33,000円
在職中の方向け。傷病手当金を受け取れるよう、弁護士が職場に働きかけます。 - 役員退任代行 個別見積もり
取締役や理事などの役員の方向け。LINEからご相談ください。
どのプランが合うか分からない方は、10秒で答えられるプランチェッカーで確かめてください。
出張を伴うご依頼、裁判などの手続きは、これらのプランには含まれず、別途ご相談になります。ただし、円満退職あんしんプラスなら、退職を理由とした損害賠償の裁判には追加料金なしで弁護士が対応します(交通費などの実費は別途)。
退職代行は安心確実な弁護士へ【フォーゲル綜合法律事務所】: フォーゲル綜合法律事務所
役員の方の退任については、専用のページにまとめています。
退職を言い出すと強く引き止められそうな方は、引き止めへの答え方も読んでおいてください。
退職を引き止められたら?会社の許可がなくても辞められます: 退職代行コラム

嵩原 安三郎
残りの日数と休みの曜日が分かれば、最終出勤日をいつにすれば全部使えるかを、その場で数えられます。
よくある質問
退職前の有給消化は、会社に断られたらできませんか?
できます。有給休暇は、働く人が休む日を指定すれば取れます。会社の承認は要りません。会社には日をずらしてもらう時季変更権がありますが、退職日より後にはずらせないため、退職前の有給休暇には使えません。
有給消化をするとき、退職日と最終出勤日はどう決めればいいですか?
先に残りの日数を確かめ、最終出勤日の翌日から出勤日を数えて有給休暇を充てます。充て終わった日を退職日にします。土日や祝日など、もともと休みの日には有給休暇は充てられません。
有給休暇が40日残っています。いつ言えばいいですか?
週5日勤務で土日休みなら、40日は約8週間、2か月ほどです。引継ぎをしてから休みに入りたいなら、その分を足した日数より前に伝えます。早めに伝えるほど、話がこじれにくくなります。
有給消化中の給料は減りますか?
減らないのが普通です。ただ、就業規則の定め方によっては、平均賃金などで払われ、いつもの日給より少し低くなることがあります(労働基準法39条9項)。有給休暇を取ったことを理由に、給料を減らしたり不利に扱ったりしてはいけません(同法附則136条)。
有給休暇を使い切れないまま退職したら、どうなりますか?
退職日で、残りの有給休暇は消えます。会社が買い取るかどうかは会社の判断で、法律で決まった義務ではありません。なお、当事務所では有給休暇の買い取りの交渉は行っていません。
パートやアルバイトでも、退職前に有給消化はできますか?
できます。6か月続けて働き、出勤日の8割以上に出ていれば、パートやアルバイトにも有給休暇があります。週の出勤日数が少ない人は、日数が少なくなります(労働基準法39条3項)。
まとめ|退職前の有給消化は、日付から逆算すれば全部使える
退職前の有給消化は、会社の許可が要るものではありません。時季変更権も使えないので、残っている日数は全部使えます。
- 退職前の有給休暇に、会社は時季変更権を使えない
- 最終出勤日の翌日から出勤日を数えて有給を充て、充て終わった日を退職日にする
- 土日・祝日・公休日には有給を充てない
- 伝えるときは「いいでしょうか」ではなく、日付と日数で
- 使い切れなかった有給は退職日に消える。買い取りは会社の判断
有給休暇は、会社からのごほうびではありません。これまで働いてきた分の、あなたの権利です。
辞めると決めた後まで、会社の顔色をうかがって日数を削る必要はありません。日付を数えて、伝えて、休みに入る。それだけで、最後の数週間を自分のために使えます。退職前の有給消化は、会社と争うためではなく、自分をこれ以上すり減らさずに次へ進むための時間です。

嵩原 安三郎
参考にした法令・資料
- 労働基準法(39条・115条・119条・附則136条): e-Gov法令検索
- 労働基準法施行規則(24条の3): e-Gov法令検索
- 民法(627条): e-Gov法令検索
- 年次有給休暇|しっかり学ぼう!働くときの基礎知識|確かめよう労働条件: 厚生労働省
この記事の執筆者
フォーゲル綜合法律事務所
共同代表弁護士
嵩原 安三郎
たけはら やすさぶろう
退職・労働問題を中心に、企業と個人の双方における法的問題解決に従事。
退職代行分野において日本有数の実績を持つ。
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嵩原 安三郎
この判決は、指定した日の休みが止まるのは、会社が時季変更権を正しく使ったときだけ、と整理しました。その手段を使えない退職前は、指定した日がそのまま休みになります。辞める直前に有給を残して去る方を見ると、私は正直もったいないと感じます。