退職代行の需要が高まる一方で、「退職代行を利用して退職するのはありえない」という一部の意見が気になるという方もいるかもしれませんが、不安に感じる必要はありません。今回は、退職代行を利用することが「ありえない」ことではない理由について解説します。
退職代行を利用することが「ありえない」ことではない理由
前提として、労働者には退職の権利があり、退職代行は違法性のない正当なサービスのため、「退職代行を使うなんてありえない」と思われるのではと気にする必要は全くありません。
退職代行を利用することをためらってしまう方も、安心して退職代行に依頼して会社を辞めることができます。
退職代行を利用することが「ありえない」行為ではない理由を順番に見ていきましょう。
退職代行の利用は常識的な対応
労働者本人に代わって会社に退職意思を伝えて手続きを行う退職代行は、出社することなく退職することができます。
状況によっては引き継ぎをすることなく退職することで、「ありえない」「無責任」と考える方も中にはいますが、退職代行の利用は常識的な対応であり、何も失礼なことではありません。
退職代行サービスは退職を通知し、必要な退職手続きを行います。
自ら退職を申し出ることが難しい状況にある場合、退職代行を利用することは正当な判断ですし、他人が退職者の事情も知らずに「ありえない」と決めつけることはできません。
退職代行を利用することは違法行為ではない
結論から言うと、退職代行を利用して会社を辞めることや退職代行サービスそのものは違法ではないため、ありえない行為ではありません。
「弁護士」が運営する退職代行であれば、未払い賃金や有給消化といった退職に伴う条件交渉や請求などを行うことができ、労働者の正当な権利を行使したうえで退職することが可能です。
近年では退職代行業者も増えていますが、弁護士資格を持たない「民間企業」が運営する退職代行の場合、交渉・請求などの法律事務を行うと非弁行為となるため、注意が必要です。
退職代行を利用しても、結局会社とトラブルになってしまい、希望の条件通りに退職できないおそれもあるため、依頼先を選ぶ際は慎重に行いましょう。
労働者には「退職の自由」がある
民法627条第1項により、労働者には「退職の自由」が認められています。
退職代行サービスは合法であり、退職は労働者本人が直接伝えなければならないという法律はありません。
退職代行を利用する、しないに関わらず、会社が退職を希望する労働者を引き止めることはできません。
そのため、退職代行を利用して会社を辞めるのは「ありえない」行為ではないのです。
会社よりも自分の心と身体を一番に守るべき
自分の心や身体など健康を守るためにも、退職代行サービスを利用して会社を辞めることはとても大切なことです。
退職代行を利用して会社を辞めることで、周囲の人に「ありえない」「無責任」と思われるのではないかと不安に思う必要はありません。
パワハラや嫌がらせ、人手不足などによる強引な引き止めなどを受けており、自分で会社を辞められない状況にある場合こそ、無理をして同じ環境にいるよりも、退職代行を利用して会社を辞めることが大切です。
「退職代行はありえない」という意見を気にする必要はない
退職代行を利用して会社を辞めることは「ありえない」「非常識」と思われるのではないかと気にする必要は一切ありません。
退職代行は、依頼先によっては会社と交渉・請求が可能でトラブルにも対応してもらえるため、自分で退職を申し出るのが難しい場合でも安心して任せることができます。
退職代行を利用するか検討している方も、退職代行の依頼先の特徴を把握してスムーズに退職の手続きをスムーズに進めましょう。
我慢をせずに、まずは退職代行サービスに相談する
過酷な労働環境、パワハラ・嫌がらせなどで心身ともに疲れ果てているときは、健康を損なうリスクがあります。
我慢をしてそのまま働くよりも、まずは退職代行サービスに相談することから始めましょう。
退職代行に関する相談は無料で行えることがほとんどですので、適切なアドバイスを受けることが可能です。
社会人としてのマナーを守って退職代行を利用すれば、「ありえない」「非常識」など思われることはありません。
無断欠勤するよりも退職代行で退職した方がトラブルにならない
社会人のマナーとして、無断欠勤（バックレ）は最もしてはいけない行為であり、「ありえない」「非常識」と言われても仕方がありません。
ハラスメントや長時間労働などで退職を申し出ることが難しい場合であっても、「退職代行」を利用することでトラブルなく安心して退職することが可能です。
会社に何の連絡もなしに無断欠勤するよりも、退職代行を利用して会社を辞めた方が会社に「ありえない」と思われることもありませんし、退職代行を弁護士に依頼することで退職に必要な手続きを全て任せることができます。
退職代行を利用することで会社と直接やり取りをする必要もなく、スムーズに退職手続きができるでしょう。
退職代行は運営元によって対応できることが異なる
退職代行は、「弁護士」「労働組合」「民間企業の退職代行業者」の3つの運営元があります。
それぞれ対応できる範囲が異なり、民間企業が運営する退職代行業者ができることは「退職の意思を会社に伝えることのみ」ですが、弁護士・労働組合の場合、退職の意思を伝えるだけでなく、退職に伴う交渉・請求が可能です。
トラブルを未然に防ぐためにも、ご自身の状況に応じた退職代行サービスを選ぶことが大切です。
確実かつ安心して会社を辞めるなら「弁護士」による退職代行がおすすめ
確実かつ安心して会社を辞めるなら「弁護士」による退職代行を選ぶことをおすすめします。
弁護士であれば非弁行為のリスクがなく、有給休暇や未払い賃金などの交渉・請求、損害賠償請求などに対しても対応することができます。
スムーズで円満な退職ができることで、トラブルなく安心して全て任せることができるのもメリットです。
弁護士による退職代行サービスのメリットを把握し、充分に検討したうえで依頼先を選びましょう。
退職代行はありえない行為ではない！状況に合わせて依頼先を決めることが大切
「退職代行を利用して会社を辞めるのはありえない行為なのではないか」と不安になる方もいるかもしれませんが、退職代行を利用すること自体、ありえない行為でも非常識なことでもありませんので安心してください。
無料相談を受け付けている弁護士事務所も多く、LINEで気軽に相談できる退職代行サービスもあります。
退職したくても自ら退職も申し出ることが難しい状況にある場合は、一人で悩まず、まずは相談してみましょう。
ご自身の状況に合わせて退職代行の依頼先を決めることで、トラブルなく退職することができ、人によっては即日退職も可能です。
職場のストレスなどによって精神的・肉体的に前に辛い状況になる前に、退職代行を利用して心機一転し、新しいステップを踏み出しましょう。
まとめ
退職代行を利用して会社を辞めたいけれど、「自分で辞めずに退職代行を利用して辞めるのはありえない」などマイナスな意見が気になってしまうという方は多いかもしれません。
しかし、退職代行は正当なサービスですし、罪悪感や負い目を感じる必要はありませんので、心身に影響が出てしまう前に、ご自身の状況に合わせて対応可能な退職代行を利用しましょう。
