内定辞退率は年度によって変動はありますが、近年増加傾向にあります。内定辞退をする理由は人によってさまざまですが、何らかの理由で「自分で辞退の連絡をすることが難しい」という方は多いかもしれません。
「内定辞退」は、代行を依頼することは可能なのでしょうか?
内定辞退の代行を依頼するとは可能?
「条件面が合わない」「社風が合わなかった」など内定を辞退する理由は人によって異なります。
内定辞退は、代行を利用しても可能なのでしょうか?
内定を承諾した後でも内定辞退の代行が可能
内定辞退は、弁護士や業者に代行を依頼して内定辞退の意向を伝えてもらうことが可能です。
内定辞退は企業に対して申し訳ないという気持ちや緊張、ストレスを感じてしまうため、代行を利用することで企業への連絡および手続きを全て任せることができます。
ビジネスマナーとして、自己都合で内定辞退する場合、代行を利用する際も可能な限り早く申し出ることが大切です。
内定承諾書提出後でも代行で内定辞退できる?
「内定承諾書を書いてしまったから、今さら内定辞退を申し出にくい」と不安になる方は多いかもしれません。
内定承諾書には法的な効力がないため、代行を利用した際も内定辞退は可能です。
ただし、基本的なマナーとして、内定承諾書の提出前に辞退を申し出ることが大切ですので、早い段階で辞退するかどうかを判断しましょう。
内定辞退代行の料金相場は?
内定辞退代行の料金は、弁護士による内定辞退代行の場合、料金相場は2〜5万円となります。
内定辞退代行サービスは依頼先によって料金やサービス内容が異なります。
弁護士は内定辞退の交渉が可能なため、トラブルを避けて安心して内定辞退を行うためにも、弁護士に依頼することをおすすめします。
企業側にコスト負担が発生する前に内定辞退を決断する
就職先を決めることは、求職者にとって人生の一大事です。
一方で企業側からすると、採用にかけた時間やコストが無駄になってしまうため、内定辞退代行サービスを利用する場合であっても、内定辞退を決断したら企業側にコスト負担が発生する前に行動することが大切です。
内定辞退の代行は拒否されることはある?
内定辞退代行サービスを利用する際、「企業側に内定辞退を拒否されたらどうしよう…」と不安に考える方は多いかと思います。
内定辞退の代行は、拒否されることはあるのでしょうか?
内定辞退は法的に認められるため、会社側は拒否することはできない
民法第627条1項では、「雇用期間に定めがないときは、解約(内定辞退)の申し入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する」と定められています。
これにより、応募者は入社の2週間前までは内定を辞退できる権利を持っていることになり、企業は内定辞退の連絡を受けたら拒否することはできません。
また、内定辞退は本人から直接口頭で内定辞退を伝えなければいけないという決まりはなく、内定辞退代行サービスを利用して内定を辞退する場合でも、企業側は同様に内定を拒否することはできません。
企業側としては、内定者の内定辞退は拒否することはできず、内定者フォローを行ったり、内定者を説得するしかありません。
内定辞退による損害賠償については認められていない
内定辞退による損害賠償については、原則として認められていません。
内定辞退は労働者に認められた「退職の自由」の一環であるため、代行を利用した場合でも損害賠償を請求されることはありません。
ただし、研修等に参加しながら入社直前に何の理由もなく内定辞退を申し入れた場合など、例外的に内定辞退が著しく企業への信義に反するときは、法行為または債務不履行に基づく損害賠償責任を内定者が負うケースがあります。
内定辞退代行サービスを利用する場合も、時間に余裕を持って依頼するなど最低限のマナーを守ることが大切です。
内定辞退の連絡は遅くとも入社日の2週間前までに行う
会社側は内定承諾をした時点で、新入社員の受け入れの準備を始めています。
相手の都合もあるため、内定辞退の連絡は早ければ早いほど望ましいです。
内定辞退の連絡は、遅くとも法律により雇用契約の解除が認められている「入社日の2週間前」には会社に内定辞退の意思を伝えましょう。
トラブルを防ぐためにも、内定辞退の連絡は内定を受けてから数日以内に行うのが理想です。
内定辞退代行サービスを利用する際も、迅速に対応してもらうためにも、できるだけ早い段階で依頼しましょう。
内定辞退することによって再就職に不利益が生じることはある?
内定辞退の意思が固まっても、今後のことを考えて不安を感じる方は多いかと思います。
代行を利用して内定辞退したことによって、再就職に不利益が生じることはあるのでしょうか?
内定辞退することで再就職に不利益が生じることはない
代行を利用した場合でも、内定を辞退したことで、今後の就職活動で不利益が生じたり、トラブルが発生してしまうことはありません。
「再就職で不利にならないか」「今後の人生に関わる」など漠然とした不安を抱える必要はありませんが、ビジネスマナーとして、内定辞退の意思を固めた段階で速やかに企業に申し出ることが大切です。
内定辞退は早めに行動に移すことが大切
内定辞退する際の理由は、条件・社風・他社の内定などさまざまです。
内定辞退の意思が固まったら、内定辞退代行サービスを利用する際も、早めに行動に移すようにしましょう。
ほかの企業を検討しているのであれば、早く次のステップに進み、経験を積む方が今後のためになります。
できるだけ間を空けず、スピーディな対応を心がけることが大切です。
内定辞退は長い目で見れば双方のメリットにつながる
例えば入社してある程度の期間勤めてから退職した場合、企業側にとっても人材育成の時間や手間がかかりデメリットが大きくなります。
しかし、早い段階で決断して内定辞退することでそうしたデメリットを無くすことができるため、内定辞退は決して悪いことではありません。
長い目で見れば、内定者だけでなく企業側のメリットに転じるケースも少なくありません。例えばあなたが1年間勤めたとした場合、会社それだけの期間、時間と手間をかけてあなたを育てるわけです。
その後に退職された方が会社にとってはデメリットが大きいのです。
ですから、もし現時点で既にあなたが「長期間続けることが難しい」と思っているのであれば、あなたが早目に退職することは長い目で見れば会社にとっても決して悪いことでは無いのです。
もちろんあなたにとってもそうです。
もし別の仕事を考えておられるのであれば、早くそちらに移って、そちらでの経験を収める方が、今後の為には良いと思います。
まずは入社してみて経験を積むことも大切
法律上、退職の申し出から2週間が経過すればいかなる理由があっても退職することができます。
会社は実際に入社して働いてみたいと分からないことも多々あるため、安易に内定辞退を検討するのではなく、まずは入社して会社のことを知り、人生経験を積むことも一つの選択肢です。
内定辞退する前にもう一度、本当にそれが最善の判断かどうかを自分自身と向き合って考えることも大切です。
入社した会社が長時間労働、人手不足など劣悪な労働環境で退職を申し出ることが難しい場合は、「退職代行サービス」を利用することも可能です。
自分に合った職場で自分らしく働くためにも、必要に応じて自分の状況に最適なサービスを利用しましょう。
まとめ
今回は「内定辞退」の代行について解説しました。
代行を利用して内定辞退をする場合も、できる限り迅速な対応を行うことが大切です。
内定辞退の意思が固まったら、代行を利用して次のステップに進みましょう。