労働者に代わって退職の意思を伝えさまざまな手続きを行ってくれる「退職代行サービス」は、近年注目されています。
そんな退職代行ですが、有給休暇の消化や残業代の請求など分からないことがありますよね。
ここでは、退職代行に関するよくある疑問7選をご紹介していきます。
退職代行について疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください!
給料が未払いにはなりませんか?
退職代行サービスを利用しても、給料が未払いになることはありません。
万が一会社から未払いの給料がある場合は、会社としっかり交渉ができる「弁護士」による退職代行サービスであれば未払い給与の請求やさまざまな交渉を行うことができます。
会社から給料が支払われていないと状況によっては労働者本人から面と向かって言いづらいことがありますが、退職代行サービスを利用することで出勤した分の給料を確実に取り戻してもらうことが可能です。
一方で、 弁護士資格を持たない一般企業が行う退職代行業者は、未払い給料の支払いを会社へ請求することはできません。
一般企業が交渉・請求等を代理してしまうと非弁行為となるので注意が必要です。
有給休暇は消化できますか?
退職代行サービスを利用して会社を辞めても、有給休暇の消化は可能です。
有給休暇は、法律で定められた労働者に与えられた正当な「権利」です。
どのような状況であっても、会社の都合で「有給休暇を取得させない」というのは労働基準法違反となります。
弁護士による退職代行サービスであれば年次有給休暇の取得請求・有給休暇消化後の退社が可能です。
有給休暇が残っている場合は、退職代行を利用して退職が決まった後でも問題なく有給休暇を取得することができることを知っておきましょう。
有給休暇の権利があるのに消化をせずにそのまま退職するのはもったいないですから、弁護士の退職代行サービスを利用した際は有給休暇の消化を行いましょう。
残業代の請求はできますか?
弁護士による退職代行サービスを利用することで、在職中または退職後の未払い残業代の請求が可能です。
法律に基づき、会社は「時間外労働」「深夜労働」「休日労働」などの残業代を労働者に支払う義務が定められています。
しかし、残業代が支払われていない場合、自ら会社に残業代の未払請求をするのは状況によっては難しいケースもあるかと思います。
このような場合でも、弁護士による退職代行サービスを利用することで会社とのトラブルが発生することもなく、スムーズに残業代や働いていた期間の途中の給与の請求を進めることができます。
未払い残業代を請求して会社を辞めたいなどのお悩みを抱えている方は、弁護士に相談することをおすすめします。
退職金はもらえますか?
人によっては退職代行サービスを利用することで「退職金がもらえなくなるのではないか」と疑問に思う方はいるかもしれません。
退職代行サービスを利用して退職したからといって、退職金を受け取れなくなるということはありませんのでご安心ください。
場合によっては業務の引き継ぎをせずに退職をしたとしても、退職金が支払われるケースもあります。
弁護士による退職代行サービスであれば会社との交渉権限を有することが法律で定められているため、「退職金請求の交渉」が可能です。
その一方で会社によっては「そもそも退職金がない」ということも多くありますので、会社の就業規則が確認できる方は、事前に退職金が出るのかどうかを確認しておきましょう。
失業保険は受けられますか?
公的保険制度の一種である「失業保険(失業手当)」は、自己都合での退職や失業などで退職した場合失業手当を受給することができる制度です。
退職代行サービスを利用して退職しても、失業保険を受け取ることができます。
失業保険の手続きには会社から発行される「離職票」が必要になるので、離職票を会社に要求してもらうように退職代行サービスに依頼する必要があります。
また、「会社都合退職」か「自己都合退職」かによって失業保険の受給開始日時や、給付日数などが大きく異なります。
解雇や退職勧奨など「会社都合退職」の場合は「特定受給資格者」となり、受給要件が緩和されたり、失業保険の支給時期が早まるなどさまざまな違いがあります。
離職票はもらえますか?
退職後に失業手当を受領する際に必要となる「離職票」は、法律により退職後10日以内に発行しなければなりません。
会社に離職票の発行を請求しても実行してもらえない場合は、弁護士が行う退職代行サービスに依頼することで離職票をはじめ失業保険申請や転職の際に必要な書類発行の対応まで幅広く対応してもらうことができます。
離職票も含めた必要書類を一式郵送で自宅に送るように指示してもらえるので、退職代行サービスを利用しても必ず発行・受け取りが可能です。
弁護士による退職代行であれば、会社との交渉が可能なため会社と連絡を取る必要はありません。
退職希望者自身が会社に直接取りに行く必要もありませんので、安心して退職手続きをすることが可能です。
会社に借金があっても大丈夫ですか?
退職代行に依頼する場合、会社に借金があっても退職することは可能です。
弁護士による退職代行サービスであれば、契約書の内容を徹底的に精査し、一括での返済が難しいという場合は「分割」で支払っていけるように交渉していくことができます。
ただ、退職代行を利用したからといって借金の返金義務が無くなるわけではありませんので、その点だけは注意しましょう。
場合によっては借金を払わなくてもいいケースもありますので、会社に借金がある場合は担当弁護士に相談してください。
退職代行業者は数多くありますが、「交渉」は弁護士しか対応できない業務となり、弁護士法資格を持たない退職代行業者(非弁業者)の場合は交渉を行うことはできません。