本当のところどうなのという皆様の疑問にお答えしていくブログです。
できればブログ内の動画の方をご覧ください。
弁護士の嵩原安三郎です
みなさん、色々泣き寝入りしていませんか?
これ裁判すれば勝てると思うんだけど
裁判って時間もお金もかかるしな
なんて諦めたことありませんか?
でもね!
わざわざ弁護士をつけなくても自分で短時間で解決できるという裁判手続きがあるというのをご存知でしょうか?
それをね
少額訴訟といいます。
今日はこの少額訴訟についてみなさんに解説したいと思います。
ではいきます!
裁判ってどんなイメージ?
みなさん裁判ってどんなイメージですか?
何年もかかるとか
専門的だから弁護士をつけないとどうしようもならない
とかそんなイメージがあるんじゃないでしょうか?
確かにねそんな場合もたくさんあります。
でもね、例えばみなさんが働いてて
給与支払い日25日なんだけど2週間経っても払わないわ
とか
友達にお金貸してて借用書もあるのに、あいつ期限きても全然返さない
とか
言わば法律的な問題ってあんまりなくて、相手がごねているだけというようなそんなトラブルって世の中にいっぱいあるわけですよ。
でも、そんな時にねわざわざ弁護士つけて裁判やるっていう必要あります?
ないんですよ!
そんな時それ用に用意された裁判というのを知っていればそれを利用することができるわけです。
それが
少額訴訟です!
わざわざ弁護士を付けなくても、少額で済む裁判が「少額訴訟」です!
少ない額の訴訟って書くんですけどね、この少額訴訟の特徴って簡単に言いますと簡易裁判所で原則1回で終わるという裁判手続きなんですね。
1回しかやらないのに、その日の内に正式な…普通にみなさんがよく聞く判決ってあるでしょ?
それがその日の内に出るんです。
ですから効果抜群なんですよ!
しかもねその裁判って1回で終わるから、5分だけ聞いて
わかった判決これ
なんてしないわけですよ。
そんなことしたら、負けた方も従わないでしょ?
だから結構裁判官が時間をとって1時間から2時間ぐらい時間をとってくれて、じっくり双方からお話を聞いてくれます。
もちろんあなたのお話もじっくり聞いてくれるけど、相手の話もじっくり聞いてくれる。
聞いた上で裁判官が
気持ちはわかるけども法的にはこうなってるんだよね
とか
判決出ると
原告さんの言ってる通りになるかなそしたらこうなるんだよ
なんていうことを、すごく丁寧に教えてくれるんですよ。
そうすると今までね
おいこら!わああ!
って言ってる人間も自分が言いたいことわ~!って言ったら目の前の裁判官が
法的にはこうなってるよ
なんていうことを丁寧に言ってくれる。
そうするとね割と
そうかな…
腹は立つけど裁判官が言うならそうなのかな
なんていう気持ちになってくれることが多いです。
何も言わずにいきなり判決!
なんて言われたらね
人も言うこと聞かないと思うんだけども、言いたいこと全部言って、それでもねと裁判官に指摘されると考えちゃうんじゃないかな。
特にこれ会社経営者に対しては結構効果抜群で、会社経営者ってとにかくワーッと口で言って丸め込んできたという経験、成功体験を持ってる人が多いものだから
だからワーッと言っても裁判官が冷静に聞いて、そうだねって言いながら結構優しくキツめのことを言うわけですよ。
そうすると、これ無理かなっていう風にわりと理解してくれる人多いんですね。
ですから、そういう意味で特に給与払われてないよみたいなね、そういうケースだとわりとというか、かなり使えるのがこの少額訴訟という手続きです。
じゃあ素直に聞いてくれるわけないよ
社長とか友達とかあいつお金返さないと言ってるけど、判決出たぐらいじゃ全然言うことを聞いてくれないな
と思っているかもしれないけども、判決ってみなさん何のために取るか分かります?
何のために「判決」をとるかわかります?
もちろん裁判官が
被告は原告に対してこれこれ払え!
と命令するわけだから
それだけでも払う…
それを期待してというのはあるんだけども、それだけじゃ意味がないわけですよ!
何が意味があるか。
強制執行できるんです。
「判決」をとれば「強制執行」ができ「差し押さえ」ができる
強制執行っていうのは、差し押さえです。
いいです?
差し押さえって色んなことができる。
預金の差し押さえというのもあるし、車の差し押さえというのもあるし、動産といって会社が相手だったら会社のものとか、友人だったら友人の家あるものというものを差し押さえすることができる。
例えばテレビとか机とかパソコンとか、あるいはDVDプレーヤーとかPlayStation5とか、そういうものを差し押さえできるわけですよ。
これ色んなテクニックがあるんでね、ここで色々お話しする時間ないんだけども、要は相手が一番嫌がるものを差し押さえするんです。
めっちゃフィギアが好きで、それ集めてる人がいたらそれをさっと差し押さえれるとめちゃくちゃ言うこと聞きますよ。
色んなテクニックってあるんですけども、そういう差し押さえをするというのがこの判決のすごく強力なところ。
それを目指すことができるのがこの少額訴訟なんです。
つまり1回あなたが裁判所に行くだけで、裁判官があなたに代わって相手を説得して相手が言うことを聞いて
わかりました払います
だったらOK
そうじゃなくても判決というのをその日に出してくれて、そして相手が言うことを聞かなければ差し押さえをするということができる。
こんな判決を手に入れることができるというのが、この少額訴訟という便利な手続きです。
どんな時に少額訴訟を使えばいい?使う場合の条件は?
では次に
どんな時にこれ利用したらいいんだろう?
ってことなんすけど
もちろんなんでも万能ってのはないわけですから、効力が強ければ強いほど使える場面も限定されるケースがある。
でねこれもちろん利用できる条件がある。
わざわざ少額って書いてあるでしょ?
少ない額だからね
基本的にはちっちゃなお金を請求する場合に使える手続きなんです。
いや嵩原よと
ちっちゃいお金3000円とかそんな請求できる手続きなんていっても意味がないわ
少額って言うとそういうのをイメージすると思うけども、裁判所の言う少額っていうのは少額じゃないんですよ。
いくらだと思う?
60万円なんです。
60万円までのお金の請求の場合に使えるのが、少額訴訟という手続きです。
裁判だと何千万とか何億っていう裁判があるから、それから比べると少額。
でも個人、私達のこの感覚からいうと60万って大きいよ。
普通の個人間のトラブルって60万で大体解決できるんじゃないかな?
ですからこの60万を超えない場合に使えるのがこの少額訴訟という手続きです。
ですから例えば会社なんかで
解雇されました。
この解雇って無効なんじゃないの?
っていう解雇無効とかね、そういうような手続きではちょっと使えないのかな。
というのが少額訴訟です。
使える回数制限は?
でね、あと制限ありまして、年間使える回数制限です。
何回やと思います?
10回です。
いや10回ってね僕らが弁護士として
簡裁に訴えるぞ
と言って少額訴訟を使うぞと言っても10回行かないです。
弁護士は代理人だから僕が何回代理人として使ってもいいんですけども、その僕が個人的に誰か訴えるという場合に使えるのが年間10回なんですよ。
ほぼ使えますよね。
使い切る人あんまいないと思います。
費用は?
裁判高いっちゅうのは弁護士つけるからなんですよ。
自分でやる限りは、裁判所に提出する手数料みたいなのが必要になるんだけど、少額訴訟の場合は数千円で済みます。
あと郵送代とか切手で収めたりするんだけど、それ入れても1万円いかないです。
数千円で終わると思ってください。
ですから数千円で裁判官使えると思ったら、めちゃめちゃいい手続きじゃないです?
通常裁判との違いは?
ちなみに相手がこれ、相手って被告って呼ばれることになるんだけども、相手がね
これ少額訴訟じゃなくて通常の普通の裁判でやってくれない?
っていうようなことを言い出したとか、相手が行方不明だよとかいう場合には、少額訴訟ではなくて普通の裁判っていう風に自動的に移行されることがあるんだけども
実は普通の裁判っていっても同じ簡易裁判所でやるんでそんな変わらないです。
手続きとして変わるのは少額訴訟の場合は1回で終わるということで、この通常の裁判というのは1回とは限らない。
でも簡易裁判所でやるような裁判ってね正直2、3回で終わります。
しかも、同じ裁判官がやるので簡易裁判所って裁判官、簡易裁判所にいる裁判官なので今日は少額訴訟、今日は通常裁判とかやってるので
要するに同じ裁判、要するに丁寧にやってくれる裁判官が普通の裁判でもつくので、そういう意味では簡裁の通常裁判になってもあんま変わらないです。
一回で済むのが何回か行かなあかんな面倒くさいなというだけで、効果は全然変わりません。
という意味でこの少額訴訟というのは非常に使える手続きですので、あなたが泣き寝入りする機会というのがぐっと減ると思います。
まとめ
みなさんいかがだったでしょうか?
少額訴訟という非常に使える手続きなんですけども
嵩原わかったわかった
じゃあ実際に少額訴訟ってどういう風にやったらいいの?
って思ってる方おられると思うんですけども
その少額訴訟やってみようという動画も用意しておりますので、次回その動画でもお楽しみください。
ではまたお会いしましょう。
さよなら