「会社なんてバックレればいい」って本当!?ホリエモン発言の裏に隠された真実を弁護士タケハラが解説します。

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このブログは退職代行サービスについて
本当のところどうなのという皆様の疑問にお答えしていくブログです。

※動画を簡易にテキスト化した文章になる為、所々読みづらいかもしれません。
できればブログ内の動画の方をご覧ください。


弁護士の嵩原安三郎です。

先日ね、「退職代行サービスあり?なし?」という討論会、経営者だけを集めた討論会がありました
みなさんもご覧になりました?

その中でね、ホリエモンこと堀江貴文さんが「退職代行なし」という立場で、「そんなのバックレたらいいじゃん」なんていうことを言ってた。
結構話題になりましたよね。

これ、みなさんね、間に受けたら駄目ですよ。
間に受けたら大変なことになるかもしれない

このホリエモンの言葉の裏に隠された大切な真実を、弁護士・嵩原が解説します。
ではいきます!

「バックレ」のイメージは?

みなさんね、「バックレ」ってね、具体的な定義はもちろんないんですけれども、おそらくみなさんが「バックレ」と聞いて思い浮かべるのは、
急に出勤しなくなって連絡も取れなくなってしまう、というような状態。
「飛ぶ」なんて言い方もしますけども、そんな状態をイメージしてるんじゃないでしょうかね。

確かにね、ホリエモンが言う通り、バックレたら退職は成立するかもしれない。
例えば、「退職するよ」と言った後にバックレてしまったら、正社員とか、期間の決まっていないアルバイトの人たちは、言ってから2週間経過すれば退職は成立するわけです(民法627条1項)。

で、もし「退職する」なんてことを言わなかったとしても、バックレて連絡が取れなくなってしまったら、自然に退職になってしまう。
具体的には、法的には解雇ができることになってしまうので、解雇で退職ということもあるわけですよね。

だから、

解雇なんか気にしない。退職さえできればいいよ

という人であれば、
堀江さんの言う通り、退職代行なんか使わずにバックレてしまえばいいわけ。
それは確かに、その通りかもしれない。

でも、みなさん重要な点を忘れてないです?
堀江さんはね、「退職できるかどうか」という観点でしか話してないんです。
本当に重要なのは、「退職できるかどうか」ではなくて、損害賠償請求を受けずに退職できるかどうか、なんです。

バックレでも”問題なく退職”できる?

確かにね、「2週間で退職できる」という民法627条1項、それは存在します。
でも、よくよくあの条文を読んでください。
「退職できる」とは書いてあるんだけども、どこにも「出勤しなくていい」とは書いてないんですよ。

つまり、627条1項を使って「2週間後に退職したい」というんだったら、2週間は出勤する義務があるんです

2週間、引き継ぎの義務はある

この2週間。

例えば体調不良とか有給休暇なんかで出勤しなくてもいいという場合もあるかもしれないけども、少なくとも「引き継ぎの義務」はあるわけですよ

この引き継ぎの義務を果たすためには、会社と連絡が取れるような状態でなくちゃいけないんです。
そうすると、「出勤もしない・連絡も取れない」というような状態であれば、この引き継ぎの義務を果たさないことになるので、会社に損害が発生する。

会社から「損害賠償請求をする」と言われてしまう可能性があるし、それを裁判所が認めてしまう可能性もあるわけです

例えば、何か顧客と会うスケジュールがあって、それを会社に伝えないままバックレてしまう。
ということになると、この顧客からみたら「会社が面談をすっぽかした」ってことになるわけです。
そうすると当然、その取引もパーになってしまう。

あるいは、退職するタイミングがめちゃくちゃ悪くて、会社に損害が発生してしまうようなタイミングで連絡も取れなくなってしまうような場合であったら、このような場合にはね、裁判所が会社からの損害賠償請求を認める、ということが十分あるんです。

実際に、これ裁判になった事例で、500万円近い損害賠償義務が認められた。
辞めた人にね。
というような裁判例があるんですよ。

ホリエモンは経営者の立場なので、損害賠償請求するかしないかを選べる立場

堀江さんもね、もちろんそういう事例って知ってるんだと思います。
でも、忘れちゃいけないのは、堀江さんはあくまで経営者の立場なんですよ

つまりね、「損害賠償請求をするかしないか」を選べる立場なんです。
だから、社員がバックレるかどうかなんか、どうでもいいんですよ。

それで損害が発生すれば、社員を追っかけていって損害賠償請求すればいいだけだし、それで損害が出なければ放っておけばいいし。

だからそういう意味では、ある意味冷静なんだけども合理的なんだけど、「バックレるかどうかなんかどうでもいい」と思ってるわけです

でも、これ請求する側はそれでいいかもしれないけど、請求される側、つまり退職する側にとっては、損害賠償請求が成立するかどうかってめちゃくちゃ重要でしょ

だから、堀江さんの言ってることを間に受けて

いや、そんなことどうでもええ。バックレちゃったらいいじゃん

もっと言うと

退職すると言って、そのまま連絡とれなくなったっていいじゃん

なんて思っている人、とんでもない目に遭うかもしれないですよ。

損害賠償請求、受けるかもってことね。
だから、あれを間に受けてバックレるようなことは、絶対にやめてくださいね

退職代行についてどうゆうつもりで罵ってるんでしょうね?

ちなみにね、あの討論会、見た人もいると思うんですけども
結構退職代行についてマイナスのイメージっていうか、マイナスのイメージだけだったらいいんだけども、結構罵ってるなと思うような人いましたよね

あれね、めちゃくちゃ不思議なんですよ。
イメージ持つのはどうでもいいです。
でもね、あれ退職代行いろいろ言ってる人もね、自分が例えば、自分の取引してる会社がね、誰か別の会社と揉めたりとか、あるいは誰かと裁判になったりする場合って、おそらく弁護士に頼んでると思うんですよ

裁判っていうとみなさん「弁護士がやる」ってイメージかもしれないけど、原則は自分でするんですよ。
当然揉めたとしても、交渉は自分でするのが原則なんです。

ただ、自分は専門家じゃないから大変だよねとか、時間がないよねって思うから、専門家である弁護士に頼むわけですよ。

これも広い意味では、自分がやるべきことを人に任せるわけだから「代行」なわけです
弁護士の場合は「代理」って言うけど、広い意味では代行なわけですよ。

自分でやるべきことを人に任せるわけだからね。

でもね、それについては当然のように、当たり前のように思ってるわけですよね?
それって変じゃないですか?

経営者だったら、弁護士を使ったり、他の何か別のサービスでもいいですよ。
何かそれをするってことは合理的と思ってるはずなのに、
従業員が会社に対して弁護士を入れたり、代行を使うってことね。
そういうことをすると「あかん」というわけでしょ?

あれ、どんな感覚なんでしょうかね?
ほんとにわかんないんですよ。

例えば

いや俺らはね、えらい経営者様なんだから、従業員ごときがこの偉い経営者様に弁護士使って盾突くなんてとんでもない!

という感覚なんですかね?

それとも

従業員?
ああ、あいつらは俺らが雇って金恵んでやってんねん。
何にもできないような連中だから、そんな金恵んでもらってそれを受けてるような連中が俺らに盾突くなんてとんでもない。
辞める? 辞めるっていうのは俺らに対する裏切りだから謝りに来い!

そんな感覚なんですかね。

それとも、マスコミの報道なんて結構偏っておもしろおかしいところやるから、「面倒臭いから退職代行を使う」みたいなやつばかり取り上げてるマスコミもありますよね。

それ見て、自分の頭で考えずに勝手なイメージ膨らませて、それで「退職代行使うようなやつらはマスコミの言うように心の弱い連中だから、そんなやつら…」
なんて思ってるんですかね?

つまりマスコミに踊らされてるんですかね?

いずれにせよ、なんか「ふーん」と思って、結構冷ややかに見てます。
あれはね、エンタメなんで、話半分で聞くっていうことなのかなと思いますけど、退職代行やってる現場にいる弁護士から考えると、何だかな~とは思いますよね。

みなさん、あれを見てどう思いました?
よかったらコメント欄で、みなさんの意見教えてくださいね。
お待ちしてます。

嵩原安三郎

【監修】
嵩原安三郎(弁護士)

大阪弁護士会所属
弁護士法人フォーゲル綜合法律事務所 代表弁護士/弁護士業務全般
2000年弁護士登録。退職代行案件20000件以上を担当。
プロフィール・実績はこちら

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。

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