転職先で「前職はどうやって辞めたの?」と聞かれたら…?退職代行と言う?言わない?弁護士タケハラが解説!

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本当のところどうなのという皆様の疑問にお答えしていくブログです。

※動画を簡易にテキスト化した文章になる為、所々読みづらいかもしれません。
できればブログ内の動画の方をご覧ください。

弁護士の嵩原安三郎です。

私ね、別の動画でも言ったんですけど、Yahoo!の…Yahoo!ニュースのね、公式コメンテーターっていうのをやってて、エキスパートコメンテーターって言うんですけども、それをやってるんで、その関係でYahoo!ニュースを定期的にチェックしてるんです。

別の動画でもね、紹介したんですけども、面白い記事というか、すごい煽り記事があって、
便利だけでは済まない!気軽に退職代行を使う人が知らない残酷な社会の現実!
みたいな、そういうニュースというか記事があったんですね。

それ自体はちょっとね、ある1つのところだけを偏って見てるなぁ、というふうに僕は思ったんですけど、それは置いといて。

僕が注目したのは、そこに書いてある、ある会社の人事担当の方のコメントです
この人っていうのは、退職代行についてかなり否定的な見方をしてるんだけども、別の動画ではね、その人のコメントの中で

退職代行利用者のリストがあるよ

みたいな話があって、それもすごくびっくりして、というか気になって、それについての説明動画を別に作ったんですけども。

今日はもう1個、気になったところを紹介します
前回スルーしたんですけどね、あえてスルーしたんだけども、もう1個気になったところをご紹介しようと思います。
それは、この人事担当者が

私は中途採用の方には、前職、どうやって辞めたの?

っていうことを必ず聞く、という部分です。
これ、間違いなく

退職代行を使ったの?

という質問なんですよ。
これ、みなさんが聞かれたら、退職代行を使って退職してね、別のところに面接に行った。
その時に人事担当から聞かれたら、みなさんどうします?

今日は、この質問があった時の対処法・対応法というのを解説したいと思います。
では行きます!

さて、さっきの人事担当の人のコメントね。

中途採用の人にはどうやって辞めたの?
前の会社、どうやって辞めたの?

って聞くよ、というこのコメントなんですけども、実際にそう言ってるんでしょうね。

じゃあ、みなさんがそれを聞かれた時、どうします?答えは2つですよね。
単純に1つは、「嘘を言う」ですよね

面接でどうやって辞めたか聞かれて「嘘を言う」パターン

自分で退職届を出して、上司の人にお話して、1ヵ月くらいかけて辞めました

まあ、ばれないと思うよ。
前の会社に連絡するって、いわゆる前職調査っていうのは、今は金融機関とか特定のところしかやっていないんで。

それをするという…前職に聞いて、「いや、退職代行使って辞めたんだよ」っていうことがバレちゃうってのは、正直あんまりないと思うので。
実際には、それを隠したって分からないかもしれない。

もちろん弁護士だから、「嘘を言っちゃダメ!」というのは、もちろん言います。
でも、仮に

もう怖かったから、そう言っちゃいました

「自分で辞めたと、言っちゃいました」という人が仮にいたとしましょう。

そしたら、退職代行使ったって言わないわけだから、単純にその人の人柄とか経歴とかを見て、採用とか不採用というのを決めるわけですよ。
退職代行を使ったのは全く関係ない

で、この採用があった後に、何かのきっかけで

あれ?あの人…
なんか退職代行使って前職辞めたらしいよ

っていうのが会社にわかってしまった時に、かなりトラブルになると。

例えば、同僚同士の飲み会で、「いや実はさ」とか酔った勢いで

退職代行使って辞めたんだよね

みたいな話をしたら、その同僚が実は上司に告げ口しちゃった、みたいな。
そういう時であるとか。
それがかなりのトラブルになる可能性がありますよね
そして言ってしまえば、最悪「懲戒解雇」というところも含めた「懲戒処分」という可能性はあると思う。

もちろん、必ずそうなるわけじゃないですけども、「懲戒処分」というのはあり得るわけですよ。
解雇じゃなくても、懲戒処分にはなる可能性があります

なので、万が一嘘を言っちゃダメなんだけども、仮にそれがわかっちゃった場合に、どう説明すべきなのか。
うまく、きちっと説明できるのか。
会社が「そっかそっか」と納得できる説明を用意できるのか、というのがすごく重要なんですよね。

その「きちんと」っていうのは、ちゃんと納得してもらうということなんです
これ、一旦置いときます。後で話しますね。

面接でどうやって辞めたか聞かれて「正直に言う」パターン

じゃあ次に、面接する時に「退職代行を使いました」ということを正直に言う、という場合です
弁護士としては、そう言って欲しいんだけども、その場合はどうなるのか。

さっきのコメントした人事担当の方、あの人に当たると、マイナス点を付けられるかもしれないですよね。
でもね、僕は結論から言うと、弁護士だから「本当のことを言え」ということを除いても、言った方がいいと思っているんです

なんでかっていうと、これ、会社選びの重要な「メルクマール(判断基準)」になるからです。
重要なポイントなんです。
これ、逆で考えてみてください。
みなさんが人事担当者だとしましょう。
目の前の人が

退職代行を使って辞めたんです

と言った場合、どうします?
みなさん聞きますよね。「なんで退職代行使ったの?」って。

だって、退職代行を使うということは、何か事情があったんじゃないかな、と考えるわけです。
少なくないお金を出すわけだから、それなりの理由があったんじゃないかな、と。
何があったのかを聞いて

ああ、面倒くさかったから
お金が余っているから使ったんです

という人だったら、「この人は無理だな」と判断するかもしれない。

でも、例えば「実は…」という話を聞いた上で、「ああ、そういうことだったんだ」と納得できれば、それでいいわけです。
では、逆にその理由を聞かない人って、どういう人でしょうか。
例えば、「退職代行を使ったんです」と言った瞬間に

なんや、退職代行を使うやつなんて要らん!

と即断即決するような人。

そういう人は、単純な話ですが、思い込みが激しい人です
ニュースの記事に踊らされる人でもあります。

退職代行に対するマスコミのイメージ「簡単に辞める若者」

今、出ている退職代行に関するニュースというのは、わりと「簡単に辞める若者」みたいな、「使う側が悪い」という印象を与える記事が多いように感じます。

実際、僕も取材を受けることがありますが、中には「最近の若者は我慢が足りないということですよね?」みたいな誘導をしようとする記者の方もいます。
そういう時は、もうお断りしていますけどね。

やはり先入観があって、そこに引っ張っていきたいという方もいらっしゃいます。
そういう記事は読まれるから、みんなそれを目指すんでしょうね。

マスコミのイメージを思い込む人がいる会社、行く意味ある?

こういう記事を読んで、一面だけを取り上げて思い込むような人事担当がいる会社、みなさん行く必要ありますか?
たとえその会社に入れたとしても、例えばパワハラを受けたり、何かあって相談した時に、そういう人事担当が

そうなんだ。どんなことがあったの?

と聞いてくれるでしょうか。

おそらく、聞いてくれないと思います。
それどころか

お前が悪い
上司の言うことを聞かないお前が悪い

と言われる可能性が非常に高いですよね。

だって、まず話を聞こうとする前に、結論ありきなんですから。
そんな会社に行く必要、ありますか?

仮に入ったとしても、そんな会社なら辞めることになるでしょう
行く必要なんてありません。

そんな会社は、社員に何を求めているのか?
それは、上の人間が言うことを、歯車のようにこなすだけの文句を言わない人物です
そんな会社、行く必要はありません。

もちろん、たまたまその人事担当者が悪いだけで、その会社自体が悪いとは限りません。
でも、そんな人が人事担当をしている以上、その会社は避けた方がいいでしょう。

さっきのコメントを書いている人も、ほんの少しだけの字面しかわからないので、その人が考えている全てがそうとは言い切れません。
でも、退職代行を使いましたと言っただけで

もうあなたはダメです

とシャットアウトするような会社だったら、行く必要はありません。
そういう会社は、早くなくなった方がいいんです

だから、入るべき会社かどうかを考える、1つのポイントとして、「退職代行を使ったんです」と言った時の会社側の反応を見るのは重要だと思います。
例えば、「退職代行を使ったの?」と聞かれたとしても、一応話を聞こうという姿勢を見せる会社であれば、あなたが働く価値のある会社かもしれません
あるいは、働く価値のある会社の可能性が高いと言えるでしょう。

もちろん、他にも会社を判断する要素はありますが、少なくとも話を聞いてくれるかどうかは、重要なメルクマールだと思います。

その後に、

退職代行使ったんです

ん?何があったの?

って聞かれた時に、どう答える?

いや、実は前職でパワハラがひどくて、大変だったんです
私もすごく我慢しました
ギリギリまで我慢して、こんなことがあったんです

もう…お前バカだなんだって言われたり、耐えて耐えて、耐えたんですけれども、もう我慢できなくなって、自分で退職しようと思って言ったんです

言ったら、目の前で退職届ビリビリと破られまして、もう駄目だと思って、弁護士に委任しました
そして、弁護士がお話してくれて、辞められたんです

という話をしました。
それを聞いた人事担当者が

ああ~、こんな弁護士、そんな程度で弁護士頼むようなやつはうちの会社はいらんな
だって、うちバンバンパワハラするもん

とか言ってきたら、もう行かんでいい、そんなところ。
あるいは、単純に弁護士ってワードに反応して

弁護士入れたの?わ~怖い怖い怖い!

って言う会社だったら、やっぱり要らない、入る必要ない。

でも、ちゃんと事情を聞いてくれて

それはそうだよね
そんなパワハラするんだったら、それはよく我慢したよね
最後弁護士入れたのは仕方ないよね

って言ってくれるところは、いい会社だと思います。

パワハラって少し完全になくすのは大変で、大変なんだけども、その努力を少なくてもしている会社、パワハラはあっちゃいけないと思っている会社は、間違いなく存在します

だから、そういう会社に行く価値があるかもしれません。
そこで仮にパワハラだったとしても、その人事担当者はちゃんと聞いてくれるでしょう
人事担当が聞くってことは、経営者も聞くことが多いので、似てくるんです。

その会社だったら、あなたが働く価値はあると言えるでしょう。
だから、堂々と説明すればいいんです。

別に偉そうに

おい、退職代行使ったんだぜ

なんて言わないと思いますよ。
だって、僕らのところに相談とか依頼する人って、ほとんどの方が悩んで悩んで、自分の努力もしている方が多いです

でも、堂々と言ってください。
そして、会社を試してください。合格ならその会社に行っていいです。

業者の「退職代行✕✕」を使うと会社はどういった印象を持つのか?

他の業者を使った場合は知りませんよ。
なんとか退職代行とか、退職代行なんとかみたいな、色んな面白い名前で、すごく良くできていると思いながらやってますよ。

退職代行なんとかで辞めたんです。
さっきのことを言った時に、会社がどう感じるかだよね
僕らは、トラブル解決のために正直言って、僕も弁護士になるために何回も勉強しました。
5回受けて、5回目でやっと受かったんですけど、その前から勉強していたんです。

長い受験生でしたよ。受かった時は、結構、うちのクラスの中では高齢の部類に入る弁護士でしたが、弁護士っていうか、司法修習生だったんですけど。

そういう風に僕も一生懸命勉強してきました。
入ってからも大変でしたが、すごい事務所だったので、勉強させてもらいました。
ただ、弁護士のイメージって、ちゃらんぽらんでふわふわしている人もいるけど、でもちゃんと対応してくれるところはまだ多いと思います。

10年後は分かりませんけど、その感覚と今報道されているものは、特定のところじゃなくて、業界全体のイメージだと思います
会社がどう感じるか、というのは真剣に考えた方がいいです。
本当に特定のところを言っているわけではありません。

たくさん取材を受けているところもありますが、別に悪いことを言っているわけではなく、業界全体に対するイメージです。

「簡単に辞めさせるんじゃないか?」
というイメージがついているため、どうも報道が引っ張られているのが現実です。
だから、悪いのは報道だと思いますが、実際としてはそうなっているのも確かです。

報道に文句を言ったって、事実として報道されてしまっているから仕方ないです
なので、もし聞かれた時に、どう答えるかは考えた方がいいと思います。

いやいや、別に普通の業者でも会社は信じてもらえるよ

と思うならそれでいいし、

私はそんな会社、聞かれたって退職代行なんか使ってません

と答えるから、それも良いです。

でも、転職活動時には、ちゃんと考えた方がいいと思っています
僕だけが思っているかもしれませんが、周りの社長に聞いても、実は僕と同じ感覚の人が多いです。
僕も小さな事務所を経営している社長として見ているので、そういう立場で言っています。

5年後、10年後には退職代行を使うのが当たり前になって、ほとんどの人が使うような世の中になれば、全然違うと思いますが、今は報道の影響で会社が偏った見方をしているところもあります。
それを踏まえて、退職代行を使った後のことも考えてみてほしいと思います

くれぐれも言いますが、特定の業者やところがどうこう言っているわけではありません。
今の報道がそうなっているから、その影響は十分に考えておくべきだと思っています。

今日は退職代行を使った後のことについてお話しました。
では、また次の動画でお会いしましょう。さよなら!

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